祝 辞
本日卒業式を迎えられた二十六名の皆さんご卒業おめでとうございます。また、保護者の皆様にも心からお祝い申し上げます。
そして、井上校長先生をはじめ学校関係者の皆様には、熱心なご指導により、これからの医療を担う貴重な人材を育成していただきました。深く感謝申し上げます。
卒業生の皆さんは、秩父看護専門学校において、看護師となるためのカリキュラムを立派に修了されました。今、看護師として新たなスタートラインに立ち、様々な思いを抱かれているのではないでしょうか。
憧れていた看護師として働き始めることへの期待がある一方で、人の「命」に向き合っていくことへの不安もあることと思います。
過酷な医療の現場においてこそ、看護師を志した時の気持ち、そして「患者に寄り添う」という看護の原点を忘れないでいただきたいと思います。最先端の医療技術や知識は患者の命を救う上で不可欠なものです。
しかし、治療やリハビリに長い時間を要する疾病が増加している現代において、病や怪我に苦しむ人々が希望を持って、前向きに治療・リハビリに取り組むためには、医療スタッフの声掛けや気遣いは非常に重要となります。患者に向き合う姿勢は、看護師として働く皆さん自身も必ず救うはずです。皆さんの力が必要です。看護師としての人生を、それぞれの道でしっかりと前に進んでください。
秩父地域で看護師として働かれる方は、安心して、暮らしやすい地域づくりにお力添えいただきたいと思います。卒業後、秩父を離れられる方は、それぞれの職場で経験を積みスキルを上げて、母校があるここ秩父へいつでも帰ってきていただきたいと切に願います。
皆さんもご存知のとおり、秩父地域の医療現場は、医師、看護師など医療スタッフの不足により、大変厳しい状況が続いています。この現状をご理解いただき、様々な形で力を貸していただきますようお願いいたします。
看護師は、体力も精神力も必要とされる仕事です。今後も健康には十分留意され、秩父で学んだことを糧に、人間味あふれる素晴らしい看護師へと成長してください。
皆様のご活躍を心からお祈りいたしております。
令和二年三月六日
秩父市長 久 喜 邦 康
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