本校からのお知らせ

令和2年4月8日 入学式式辞

式 辞

冬が過ぎ、武甲山からの春風が新入生の皆さんを誘ってくれています。本日ここに、秩父看護専門学校第二十三回入学式を挙行できますことを大変嬉しく思います

新入生の皆さん、そして本日まで手塩にかけて育まれた保護者の皆さん、ご入学誠におめでとうございます。

今年の入学式は、人類がまだ出会ったことのない新しい感染症、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、保護者の皆様やご来賓、在校生の参列を制限せざるを得ない状況となりましたことを、心よりお詫び申し上げます。本来でしたら皆さんは、多くのご来賓や先輩達に囲まれて、本校の誇る校歌「われらともしび」を全員で歌って、入学の祝福を受けるところでした。本日の入学式は短くはなりましたが、皆さんへの思いを込めたものにしたいと準備致しました。

看護師は非常に良い職業です。実務は厳しく、日進月歩の医療について行かねばなりませんが、市民から尊敬され、患者さんから頼りにされ、社会の役に立ちます。このような時期に看護学校に入学することを心配されている方もあるかと思いますが、学校としては皆さんやご家族の皆様に危険が及ばないように万全を期すつもりでおりますので、ご理解、ご協力をよろしくお願い致します。本年度の入学生が社会に巣立つ時には「新型コロナ世代」という形容詞が付くことになるかもしれません。

皆さんの先輩達の話によると、看護学校の勉強はクラスの友達との連帯感がとても大切なようです。国家試験は人との競争ではありません。必要事項を身に付ければ必ず合格します。他人と付き合うのが苦手な人もいるでしょう。そんな人はまず隣の席の人に「おはよう」「また明日」と声をかけてみましょう。クラスの中にひとりぼっちでいる人を見かけたら、どんなことでも構いません、一声かけてみてください。実はこのような人間関係の構築が、看護師を目指す者にとって授業や実習と同じ位重要だということが、将来きっとわかる日が来ると思います。

最後になりますが、本校の授業や実習は秩父郡市内の多くの開業医、実習病院の協力によって成り立っていること、そして学校の運営は「秩父郡市医師会」と「秩父市」、そして「埼玉県」「秩父郡内四町」からの補助金により成り立っていることを、是非ご理解頂きたいと思います。つまり皆さんの教育は地元の強力なバックアップがあって成り立っています。皆さんには秩父の地域医療に興味を持ち、関心を寄せて頂きたいと思います。

保護者の皆様には、日本の将来の看護を担う若者を励まし、その成長を温かく見守って頂けますよう、何卒よろしくお願い申し上げます

令和二年四月八日

秩父看護専門学校 校長  井 上  靖

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